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インプラント治療期間の全貌~完了までにかかる期間と通院回数

インプラント治療の期間はどのくらい?基本的な流れと目安

インプラント治療は一般的に、初診から最終的な人工歯の装着まで3ヶ月〜1年程度かかります。この期間は個人の口腔内状態や治療内容によって大きく変わってきます。

当院では最新のシステムと技術を駆使して、できるだけ患者さんの負担を減らしながら、確実で長持ちするインプラント治療を提供しています。

インプラント治療の基本的な流れは以下のようになります。

工程 期間の目安
初診・検査 1〜2週間
治療計画の立案 1〜2週間
インプラント埋入手術 1日
治癒期間(骨との結合) 2〜6ヶ月
アバットメント装着 1日
上部構造(人工歯)の装着 1〜2週間
メンテナンス 定期的

特に治癒期間はインプラントと骨がしっかり結合するために必要な大切な時間です。この期間は上顎で約3〜6ヶ月、下顎で約2〜3ヶ月が一般的です。

インプラント治療の通院回数はどのくらい?

インプラント治療の通院回数は、一般的に4〜8回程度です。ただし、骨の状態や治療内容によって変わってきます。

当院では患者さんの負担を考え、できるだけ通院回数を減らす工夫をしています。例えば、CTや口腔内スキャナーから得られたデータを活用したデジタル診断により、事前の計画を綿密に行うことで、無駄な通院を減らすことが可能です。

内容 通院回数
初診・カウンセリング 1回
検査・診断 1回
インプラント埋入手術 1回
術後チェック 1〜2回
アバットメント装着 1回
上部構造の型取りと装着 1〜2回

手術の内容や骨の状態によっては、さらに通院回数が増えることもあります。例えば、骨の量が少ない場合は骨造成が必要になり、追加の手術と通院が必要になることがあります。

私がこれまで経験してきた多くの症例では、患者さんの状態が良好であれば、5〜6回の通院で治療が完了することが多いです。当院では、オステムワンガイドを使用した精度の高い手術や、オステルIによるインプラント安定性測定を行うことで、治療の確実性を高めながら通院回数を減らす工夫をしています。

また、抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」という方法を選択できる場合は、さらに通院回数を減らすことが可能です。

インプラント治療〜抜歯即時埋入法について

通常、抜歯後は骨が治るまで数ヶ月お待ちいただいてからインプラントを埋入しますが、条件が整っている場合は、抜歯当日にインプラントを埋め込むのが“抜歯即時埋入”です。この方法は従来よりも通院回数と治療期間の軽減が期待できます。

抜歯即時埋入

「その日」に、同じ処置のタイミングでインプラント体を埋入する方法のことです。池田歯科医院では、患者さまの口腔内条件をしっかり診断したうえで、この方法を選択できる場合があります。

(例)抜歯即時埋入の通院モデル(例)

通院回数 内容
1回目 初診・カウンセリング・CT撮影
2回目 シミュレーション・治療プラン説明(※ここまでを1回にまとめることも可能)
3回目 抜歯+インプラント埋入(即時埋入)|仮歯装着ケースもあり
4回目 術後チェック(3〜7日後)
5回目 インプラント安定性確認(Ostell Iなど)+アバットメント装着
6回目 最終補綴(上部構造=人工歯)の型取り&装着(※場合により1〜2回)

順調なケースでは「5回前後」で完了するケースも見られます。

インプラント治療中の歯のない期間はどうする?

「インプラント治療中は歯がない状態で過ごさなければならないの?」

これは多くの患者さんが不安に感じる点です。特に前歯のインプラント治療では、見た目の問題から大きな心配事となります。結論から言うと、基本的には歯のない状態で過ごす必要はありません。

インプラント手術後、最終的な人工歯を装着するまでの間は、一時的な「仮歯」を使用します。仮歯には以下のようなメリットがあります:

  • 見た目の問題を解決できる
  • ある程度の咀嚼機能を回復できる
  • 周囲の歯が移動するのを防止できる
  • 発音をサポートする
  • 最終的な人工歯の形や色を試すことができる

池田歯科医院では、患者さんの審美的な要望にも配慮し、特に前歯部のインプラント治療では、手術当日から装着できる即日仮歯の提供も行っています。

ただし、仮歯はプラスチック製で耐久性に限界があるため、硬いものや粘着性の高い食べ物は避けるなど、いくつかの注意点があります。最終的な人工歯(上部構造)が装着されるまでの間は、仮歯を大切に使用していただくことが重要です。

奥歯の場合は、噛み合わせや口腔内の状況によっては仮歯を入れないこともありますが、その場合でも日常生活に大きな支障が出ないよう、適切なアドバイスを提供しています。

インプラント治療中の過ごし方と注意点

インプラント治療中、特に手術後の過ごし方は治療の成功に大きく影響します。以下に、治療中の注意点をいくつかご紹介します。

手術直後の過ごし方

手術当日は腫れや痛み、出血が生じやすいため、できるだけ安静にしましょう。当院では、術後の痛みを最小限に抑えるための投薬や、腫れを軽減するためのアイシングなど、適切なアドバイスを提供しています。

また、手術後1〜2週間で抜糸を行いますが、その間は傷口に触れないよう注意し、指示された方法で口腔内を清潔に保つことが重要です。

治癒期間中の注意点

インプラントと骨が結合する治癒期間中は、以下の点に注意しましょう:

  • 過度な飲酒や喫煙を避ける
  • 激しい運動を控える
  • 硬い食べ物や刺激物を避ける
  • 口腔内を清潔に保つ
  • 定期的な通院でチェックを受ける

特に喫煙は血流を悪くし、治癒を遅らせる原因となるため、できるだけ控えることをお勧めします。

仮歯使用中の注意点

仮歯を使用している間は、以下の点に注意しましょう:

  • 硬いものや粘着性の高い食べ物は避ける
  • 仮歯に過度な力をかけない
  • 丁寧な歯磨きを心がける
  • 違和感や痛みがある場合は早めに相談する

仮歯は最終的な人工歯に比べて耐久性が低いため、取り扱いには注意が必要です。しかし、適切に使用すれば、治療中も快適に過ごすことができます。

インプラント治療後のメンテナンスと長期的な経過

インプラント治療は、最終的な人工歯を装着して終わりではありません。長期間にわたって機能を維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

インプラントは虫歯にはなりませんが、周囲の歯肉が炎症を起こす「インプラント周囲炎」というトラブルが生じることがあります。これを予防するためには、以下のケアが重要です:

  • 毎日の丁寧な歯磨き
  • デンタルフロスや歯間ブラシの使用
  • 定期的な歯科検診(3〜6ヶ月ごと)
  • プロフェッショナルクリーニング

当院では、インプラント治療後も長期的にサポートする体制を整えており、定期的なメンテナンスを通じて、インプラントの状態を継続的に管理しています。

また、インプラント10年保証制度を設けています。万が一、保証期間内にインプラント体の脱落や破折、上部構造の破損が生じた場合は、一度無償で再治療を受けることができます。

合わせて読みたい:インプラントの再治療で知っておくべき7つのこと

インプラント治療期間に関するよくある質問

Q. インプラント治療は痛いですか?

  1. 手術は局所麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません。当院では、麻酔専門医との協力によるセデーション(静脈内鎮静法)も提供しており、95%以上の患者さんに選ばれています。術後に軽い腫れや痛みを感じることがありますが、通常数日で治まります。

Q. インプラントは誰でも受けられますか?

  1. 基本的には多くの方が受けられますが、全身疾患や骨の状態によっては適さない場合もあります。詳しくはカウンセリングでご相談ください。
  2. 抜歯即時埋入は誰でも受けられますか?
  3. 抜歯即時埋入には骨密度や感染状態が良好であることなど、いくつかの適応条件があります。 歯周病や根尖病変がある場合、骨の欠損が大きい場合などは、まず骨や歯ぐきの状態を整えてから通常の埋入方法に切り替えることがあります。当院ではCT診断とデジタルシミュレーションによって、即時埋入が可能かどうかを初診時に丁寧に見極めています。
  4. 抜歯即時埋入は成功率は落ちない?

条件が整っていれば成功率はほぼ従来法と同等、ただし適応選定が極めて重要です。

Q. インプラントの寿命はどのくらいですか?

  1. 適切なケアを行えば、当院でのインプラントは一般的に20年以上保ちます。定期的なメンテナンスが重要です。

Q. インプラント治療後に何か制限はありますか?

  1. 術後は、数日間は固い食べ物や刺激物を避ける必要があります。また、術後の1週間程度はアルコールや喫煙を控えることを推奨します。最終的な人工歯装着後は、天然歯とほぼ同じように使用できますが、過度に硬いものを噛むことは避けた方が良いでしょう。

Q. インプラントの手入れはどのようにすればいいですか?

  1. インプラントも天然歯と同様に、日々のブラッシングとフロッシングが必要です。また、定期的なインプラントメンテナンスを受けていただき、インプラントの詳細なチェックと専門的なクリーニングを受けることで、インプラントの健康を維持できます。

まとめ

インプラント治療は、失った歯の機能と見た目を自然に回復できる素晴らしい治療法です。治療期間や通院回数に不安を感じる方も多いですが、当院では最新の技術と設備を活用し、患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療計画をご提案しています。まずはお気軽にカウンセリングにお越しください。

著者情報

池田 丈博

所属学会・資格

  • IDIAインプラント学会認定医
  • 日本歯科先端技術研究所所属
  • 日本口腔インプラント学会所属
  • 日本顎咬合学会所属
  • Fundacion Dr Garg:3Day Live patient Post Graduate course in Dominican Republic 修了
  • 2019 AII(Advanced Implant Institute of Japan)外科実習・ライブオペ6日間コース修了
  • 2020 AII(Advanced Implant Institute of Japan)外科実習・ライブオペ6日間コース
  • 日本口腔インプラント学会認定講習会(100時間セミナー)修了
  • JIADS PerioコースおよびDGPコース修了
  • OSSTEM OneGuideコース、GBR、Sinus Basicコース修了
  • SBC歯周形成外科コース、Sinus Approachコース修了
  • ILSC即時荷重研究会所属
  • マイクロスコープハンズオンセミナー修了
  • 日本口腔外科学会所属
  • 日本口腔内科学会所属
  • 嵌植義歯研究会所属



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