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リップアートメイクで後悔しないために|失敗例から学ぶクリニック選びのコツ

リップアートメイクとは?クリニックの選び方と注意点

すっぴんでも血色のよい唇を保てるリップアートメイク。

口紅を塗り直す手間が省け、マスク生活でもメイクが崩れない便利さから、多くの方が関心を寄せています。専用の針を使って唇に色素を注入する医療行為で、水に濡れても色落ちしないのが最大の特徴です。唇のくすみを取り除き、理想の色と形を実現できる点が魅力ですが、一度施術すると簡単には消せないため、クリニック選びは慎重に行う必要があります。

施術は基本的に2回セットで行われ、1回目でくすみを除去し、2回目で色素を定着させます。個人差はありますが、効果は1-2年程度持続するといわれています。ただし、施術時の痛みや腫れ、口唇ヘルペスのリスクなど、デメリットも存在します。

この記事では、リップアートメイクで後悔しないためのクリニック選びのポイントと、よくある失敗例について詳しく解説します。

リップアートメイクでよくある失敗例

希望したデザインと違う仕上がりになった

最も多い後悔の理由がこれです。

「思っていた色と違う」「形が想像と異なる」といった声は少なくありません。施術者との事前のイメージ共有が不十分だったり、自分の顔立ちに似合うデザインを選べなかったりすることが原因です。また、元々の唇の色や皮膚の厚みによって、同じ色素でも発色が異なることがあります。カウンセリング時に症例写真を確認し、自分の希望を明確に伝えることが肝要です。

唇の形が左右非対称になってしまった

施術者の技術不足により、左右のバランスが崩れてしまうケースがあります。人の顔は完全な左右対称ではありませんが、リップアートメイクで極端な非対称になると違和感が強くなります。表情の変化も加味してデザインを考える必要があるため、経験豊富なアーティストを選ぶことが重要です。

色ムラや変色が起きてしまった

色素の定着には個人差があり、体質や唇の状態、ダウンタイム中のケア方法によって色ムラが生じることがあります。特に1回のみの施術では色ムラになりやすく、2回以上の施術が推奨される理由の一つです。また、時間が経つと色素が変色したり、インクの成分が体内で分解されて固まったりすることもあります。適切なアフターケアと定期的なリタッチが必要です。

オーバーリップで不自然な印象に

唇を大きく見せるオーバーリップは人気のデザインですが、やりすぎると唇と周囲の皮膚に違和感が出ます。唇の組織ではない部分に色素を入れると、元の唇との色の差が目立ち、ターンオーバーの違いから色の抜け方も異なります。自然な範囲でのデザインを心がけることが大切です。

リップアートメイクで後悔しないクリニック選びの5つのポイント

 

医師が常駐する医療機関であることを確認

これは絶対に外せない条件です。

リップアートメイクは医療行為であり、国家資格である医師、歯科医師免許または看護師・歯科衛生士免許を持つ者のみが施術できます。無免許のエステサロンで施術を受けると、トラブルが起きた際に適切な処置を受けられない可能性があります。必ず医師が常駐するクリニックを選びましょう。

歯科医院のデンタルアートメイク

歯科医院で行うデンタルアートメイクには独自のメリットがあります。

最大の特徴は麻酔の違いです。美容外科ではクリーム状の表面麻酔を使用しますが、歯科医院では口腔内麻酔(浸潤麻酔)を使用するため、痛みをほとんど感じません。施術時の出血も少なく、色素が定着しやすいというメリットもあります。処置時間も30~45分程度と短く済みます。また、歯科医院では唇と歯の関係や口元全体のバランスを考慮した施術が可能で、希望に応じてホワイトニングやお口周りの総合施術(ヒアルロン酸や糸リフトなど)などを組み合わせることもできます。

カウンセリングの丁寧さを重視する

カウンセリングで時間をかけて希望を聞き、リスクや注意点をしっかり説明してくれるクリニックを選びましょう。禁忌症の確認や、施術前後のケア方法についての説明が丁寧かどうかも重要なポイントです。理想の唇の画像や普段使用している口紅を持参すると、イメージ共有がスムーズになります。

料金体系が明確で適正価格であること

リップアートメイクの相場は2回セットで10万~20万円程度です。料金に含まれる内容(カウンセリング、麻酔、アフターケア用品など)を確認し、追加料金の有無も事前に把握しておくことが大切です。

リップアートメイクの施術前後の注意点とアフターケア

施術前の準備

施術の2週間前から唇と周辺の保湿を心がけましょう。

リップティントや刺激の強い化粧品の使用は避け、体調を整えておくことも重要です。普段使用している口紅や、理想の唇の色・形の画像があれば準備しておくと、カウンセリング時に役立ちます。また、施術を受けられない条件(急性期の炎症、免疫治療中、ケロイド体質、アトピー治療中、麻酔アレルギー、金属アレルギー、妊娠中など)に該当しないか確認しておきましょう。

施術後のケアが仕上がりを左右する

施術後5日間は専用保湿剤でしっかり保湿します。治療当日は唇を保湿剤で覆ってから洗顔してください。口唇ヘルペス予防のため、3日間の予防薬内服が必要です。体調不良だとヘルペスが出やすくなるため、十分な休息を取りましょう。

食事面では、施術後3日間は刺激の強い食べ物を控えます。1週間程度は激しい運動、多量の飲酒、喫煙、サウナを避けてください。感染対策のためにも、この期間は特に注意が必要です。

ダウンタイムの過ごし方

ダウンタイムは約1週間です。この期間は唇が乾燥しやすく、かさぶたができることもあります。無理に剥がさず、自然に取れるのを待ちましょう。施術直後は色が濃く見えますが、3日~1週間程度で落ち着いてきます。1回目の施術後の色素定着率は3~5割程度なので、2回目の施術で完成させることを念頭に置いてください。

リップアートメイクが失敗してしまった場合の対処法

 

メイクでカバーする

色が薄すぎる場合や、少しの色ムラであれば、口紅やグロスでカバーできます。アートメイクの上から通常のメイクは可能で、リップアートメイクで下地ができている分、口紅やグロスが映える口元になり、その日の気分や洋服に合わせて変化を楽しむこともできます。

修正(リタッチ)を受ける

色を濃くしたり、小さいデザインを大きくしたりする修正は「描き足し」で対応可能です。色ムラや薄くなった部分も、リタッチによって改善できることが多いです。ただし、修正は施術から1カ月以上空けてから行うのが一般的です。

除去施術を検討する

色を薄くしたり、デザインを小さくしたりする場合は、レーザー除去や除去液注入などの医療処置が必要です。レーザー除去は色素の粒子を破壊する方法で、除去液は色素の入った部分に針で注入します。いずれも肌にダメージを与える可能性があるため、慎重に検討しましょう。完全に除去できない場合もあることを理解しておく必要があります。

症例

before after

項目 内容
性別 / 年齢層 20代女性
主訴 / 診断名 唇の黒ずみを治したい
施術名 リップアート
治療回数 2回
 
before after
項目 内容
性別 / 年齢層 50代女性
主訴 / 診断名 唇のくすみと色むらを治したい
施術名 リップアート
治療回数 2回
 
before after
項目 内容
性別 / 年齢層 20代女性
主訴 / 診断名 唇のくすみが気になる
施術名 リップアート
治療回数 2回

よくある質問Q&A

Q1. リップアートメイクは痛いですか?

麻酔を使用するため、痛みは最小限に抑えられます。特に歯科医院で行うデンタルアートメイクでは口腔内麻酔を使用するため、ほとんど痛みを感じないという声が多いです。美容外科のクリーム麻酔でも、チクチクした程度の痛みで済むことがほとんどです。痛みに敏感な方は、カウンセリング時に相談してみましょう。

Q2. 施術は何回必要ですか?

基本的に2回セットでの施術が推奨されます。1回目でくすみを取り、2回目で色素を定着させるのが一般的な流れです。1回のみでは色素が十分に定着しないことが多く、色ムラの原因にもなります。2回の施術間隔は1カ月程度空けることが多いです。

Q3. どのくらい持続しますか?

個人差はありますが、1-2年程度持続するといわれています。タトゥーとは異なり、皮膚の浅い層に色素を入れるため、肌のターンオーバーによって徐々に薄くなっていきます。永久的なものではないため、定期的なリタッチが必要です。

Q4. 男性でも施術を受けられますか?

もちろん可能です。唇のくすみを改善し、健康的な印象にしたい男性も増えています。ナチュラルな仕上がりを希望される方が多く、すっぴんでも違和感のない自然な色味を選ぶことができます。

Q5. 施術を受けられない人はいますか?

唇に急性期の炎症がある方、免疫治療中の方、ケロイド体質の方、アトピー治療中の方、麻酔アレルギーや金属アレルギーのある方、妊娠中の方は施術を受けられません。また、多くのクリニックでは20歳以上を対象としています。持病や服用中の薬がある場合は、必ずカウンセリング時に申告してください。

まとめ:後悔しないために大切なこと

リップアートメイクは、すっぴんでも美しい唇を保てる魅力的な施術です。

しかし、一度施術すると簡単には消せないからこそ、クリニック選びは慎重に行う必要があります。歯科医院で行うデンタルアートメイクは、痛みが少なく施術時間も短いという利点があり、口元全体のバランスを考えた施術が可能です。

施術前の準備とアフターケアも仕上がりを左右する重要な要素です。保湿を心がけ、体調を整え、施術後は指示されたケアをしっかり守りましょう。万が一失敗してしまった場合でも、メイクでのカバーや修正、除去など対処法はあります。

唇の悩みを解消し、自信を持って笑顔で過ごせる毎日のために、信頼できるクリニックで安全な施術を受けてください。無料カウンセリングを実施しているクリニックも多いので、まずは相談してみることをおすすめします。

 

著者情報

池田 由美子

所属学会・資格

  • 日本アンチエイジング歯科学会認定医
  • Global Academy Japan Short international cource soft and hard tissue surgeryⅡ(Faculty of Dentistry,Chulalongkorn University)修了
  • JSDA Teeth Whitening Expert取得
  • 日本顎顔面美容医療協会(Jmfas)認定医
  • 日本有床義歯学会(JPDA)所属・日本口腔インプラント学会所属
  • 日本美容歯科医療協会 口腔ヒアルロン酸・歯科ボツリヌス認定医
  • 日本抗加齢美容再建歯科協会(AesthticReconstruction)講師
  • 第一種歯科感染管理者(日本・アジア口腔保健支援機構)
  • 日本先端歯科技術研究所インプラント認証医
  • Advanced Implant Institute Japan2022年中期コース修了
  • 点滴療法研究会高濃度ビタミンC点滴認定医



池田歯科医院

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